第二種電気工事士の技能試験は、欠陥のない作品が合格になります。電気技術者試験センターは、欠陥の判断基準を公開していて、令和8年度の試験は、候補問題No.1〜No.13の13問の配線図の中から出題されます。試験時間は40分の予定です。
この記事では、試験センターの「技能試験の概要と注意すべきポイント」(令和8年3月)と、令和8年度の候補問題の公表資料にもとづいて、欠陥の主な項目と、試験当日の注意点をまとめます。
(確認元:一般財団法人電気技術者試験センター「令和8年度第二種電気工事士技能試験候補問題の公表について」(2026年1月16日)、「技能試験の概要と注意すべきポイント」。確認日:2026年10月6日。試験の最新の案内は、受験案内と試験センターのページで確認してください)
候補問題の公表と出題の仕方
- 候補問題は、一般用電気工作物等の電気工事に係る基本的な作業で、試験を机上で行うことと、使う材料・工具を考慮して作られています
- 令和8年度の問題は、No.1〜No.13の配線図の中から出題されます。配線図や施工条件の詳細は、試験問題に明記されます
- 図記号は、原則としてJIS C 0303:2000に準拠します。記載のない電線の種類はVVF1.6とされ、器具は端子台で代用する場合があります
- 候補問題は毎年公開されます。数や注意事項は、最新のものを確認してください
合否の決まり方
合否は、作品の欠陥の有無の判定結果で決まります。試験終了後に、センターが「欠陥の判断基準」にもとづいて判定します。試験センターは、この基準は試験環境や代用品の使用による制約を考慮して設定したもので、実際の現場では、より厳密な施工が求められると説明しています。数値(mm)の許容が書かれていても、実際の工事では限りなく0mmに近い施工が求められる、とされています。
欠陥の主な項目(判断基準より)
| 区分 | 欠陥になるもの(例) |
|---|---|
| 1. 未完成 | 時間内に完成していないもの |
| 2. 配置・寸法・接続方法の相違 | 配線・器具の配置が配線図と違う/寸法が、配線図に示された寸法の50%以下のもの/電線の種類が違う/施工条件と接続方法が違う |
| 3. 誤接続・誤結線 | 回路として誤っているもの |
| 4. 色別・極性 | 電線の色別や配線器具の極性が、施工条件と違うもの |
| 5. 電線の損傷 | ケーブル外装の損傷(外装の縦割れが20mm以上など)/絶縁被覆の損傷で、折り曲げると心線が露出するもの/心線を折り曲げると折れる程度の傷/より線を減線したもの |
| 6. リングスリーブ圧着 | スリーブの選択ミス/圧着マークが不適正/1つのスリーブに2つ以上の圧着マーク/1か所の接続に2個以上のスリーブ/スリーブの上端から心線が5mm以上露出/絶縁被覆のむき過ぎで、下端から心線が10mm以上露出/絶縁被覆の上から圧着、など |
| 7. 差込形コネクタ | 先端を真横から見て心線が見えないもの/下端を真横から見て心線が見えるもの |
| 8. 器具への結線 | ねじで締め付けていない(単線は電線を引っ張って外れる、より線は作品を持ち上げる程度で外れる)/より線の素線の一部が端子に入っていない/絶縁被覆のむき過ぎ(端子台の低圧側は端から心線が5mm以上露出、など)/絶縁被覆を締め付けた/ねじなし端子で、電線を引っ張って外れる、心線が差込口から2mm以上露出、など |
基準には、電線管工事、取付枠部分などの項目もあります。数値は、判断基準の資料で確認してください。数値だけを暗記するのではなく、なぜ欠陥になるのか(接触不良・絶縁不良につながる)を理解して、作業すると、本番でも迷いにくくなります。
試験当日の注意点(概要資料より)
- 電動工具は使えません。近年の充電式の電動機能付き工具も「電動工具」にあたり、電動機能をOFFにしても使えません。使うと不正行為として失格になります
- 材料は全て支給されます。自分で持ち込んだ材料は使えません。材料の確認は試験開始前に行い、開始後は、リングスリーブ、差込形コネクタ、端子ねじ以外の交換・追加はありません
- 工具は自分で用意します。他の受験者から借りることはできません。改造した工具や自作の工具は使えません。テスタなどの計測器も使えません
- 試験開始前に試験問題を開くと、不正行為になります
- カッターナイフでケガをして、手当のために退出した人が増えているため、カッターナイフの使用を控えるように呼びかけられています
練習の進め方
- 候補問題の13問を、時間を測って、1問ずつ作ってみる
- 作った作品を、欠陥の判断基準に照らして、1つずつ確認する(心線の露出、圧着マーク、ねじの締め付けなど)
- 間違えやすい作業(リングスリーブの選択、ケーブルの外装のはぎ取り長さ)は、同じ作業を繰り返す
必要な工具・材料と、試験でやってはいけないことは第二種電気工事士の技能試験|練習に必要な工具・材料と、試験でやってはいけないこと、学科試験は第二種電気工事士の学科試験、合格後の手続きは電気工事士の免状の申請、資格が要る作業と要らない作業は資格がいらない「軽微な工事」と、資格が必要な電気の作業にまとめています。
まとめ
- 令和8年度の第二種技能試験は、候補問題No.1〜No.13の中から出題。試験時間は40分の予定
- 合否は「欠陥のない作品か」で決まる。欠陥の判断基準は公開されている
- 電動工具(電動機能付きの工具を含む)は使えない。カッターナイフの使用は控える


